♥ 前に読んだ本

以前、『呪怨』や、『輪廻』で有名なホラー作家の大石圭さんの『殺人勤務医』という本を
読んだよーって日記に書いたんですが、ふと思い出したので感想というかそれを通じての
考察というかそんなものでもやってみようかと。

なんかタイトルで「ぶっはｗｗ」ときてしまったので衝動買いしたんですが（珍しく
あらすじを言うと、
「人工妊娠中絶専門医でハンサムで性格もいい主人公は、幼少期に母に虐待を受けて、
しかも捨てられたという過去を持つ。この事が原因で主人公の価値観は人とずれてしまった。
自分が悪だと思った奴は次々と自宅の地下室で拷問をかけて処刑していく」

結構グロテスクなんで、怖いです。痛いです。この先生サディストじゃないとかほざいてますが
うん、鬼畜です＾＾
私の感想を言わせて貰うと
「ちょっｗｗ・・どこの宮田先生ですかｗｗ」です（笑
もうなんか設定からして宮田さんですが、
最後まで読むとより一層思います。いやいや、普通に面白かったんですがね！！
ちょっと「あは～んｖ」なシーンがありますが((汗
興味ある人は読んでみてください、角川ホラーです。

以下、内容ネタばれてるんで、読んでみようかなーという人は見ないほうがいいです。

えっと、まぁ、あの主人公はお母さんに虐待されてて、結構酷い目にあってるんですよ、
自分は子供のときに捨てられたのに、大人になってから母を見つけたときに、
新しい家庭築いてて、夫と子供（主人公からしたら弟）に囲まれて幸せに暮らしてる。
自分は可愛がってくれなかったのに義弟は可愛がられてる。
主人公はただ単にお母さんに愛されたかったんですね、
だからお母さんぐらいの年の院長と出来たわけだし、最後、お母さん監禁してるときも
なんか嬉しそうだし。

で、どこら辺が「ちょっ・・宮田！！」かというと、義弟を殺すところとか、
実は双子だったとか！！
小さい頃、母親が2枚の紙に名前書いて拝んでたけど、主人公は
「お母さんは２回中絶したんだ」と思ってたのに、
本当は自分と一緒に生まれてくるはずだった兄弟を自分が殺してしまったという
驚愕の事実。
あぁ、俺は生まれた時から殺人者だったんだ・・・って主人公思うわけですが。
本来は正義感溢れる善良な人間だったんだろうな。
ただ、そのやり方が間違えてしまったっていう、夜神家のご長男と一緒ですね。

義弟の首を絞めるときのあの描写は涙が出ます((涙


この主人公は母の愛情に飢えていたわけですが、
逆に宮田先生はお母様の過度の愛情に苦しんでたんですよね。
両方とももろ虐待で、その影響が凄く出てますが、
宮田さんはどうだったんだろう？
普通の、両親からの家族愛にやっぱり憧れてたんじゃないかな。
自分の片割れは義父と求導女と幸せそうにしてるし、その分。
美奈さんって世話焼き女房なイメージがあるんですが、
その部分が、お母さんって感じでよかったのかなぁなんて思ってみたり。
（あぁ、でもそうなると美奈さんの事を鬱陶しいなんて思わないよね！？
シャアの「ララァは私の母になってくれる女だったのに！！」みたいな感じで（古い！！
でも、小説の主人公も、宮田先生もバイオレンスなわけで、
主人公はなんか院長に対し、愛してるはずなのに「加虐心が湧く」らしいし、
宮田さんなんか口論になって美奈さん殺しちゃったもんな、必死に理沙さんに隠そうとしてるし！！


なんだかんだやって、最後結構幸せな終わり方だよね、
主人公逮捕されるかなって思ってたんですが、義弟埋めた場所に何の花植えようかとか
お母さんと一緒にご飯食べようとか、主人公幸せなんだけど、読んでてそれが悲しくなった。
こういう形でしか、幸せになれなかったんだって。うん・・・。